アグラのタージマハルヘ向かう。
インドの国民車タタのインディゴの4ドアはキビキビと走る。
タタ・モータースといえば、価格は10万ルピー(約28万円)の低価格車
ナノ(Nano)のニュースで有名なあのメーカーだ。
ちなみに「ナノ」は624ccのリアエンジンで定員は5人乗り。
残念ながらナノの実車をインドで見ること
はできなかった。確か9月に発売予定のはずだったが遅れたのだろうか?
日本車ではスズキがトヨタよりも健闘しているとは知っていたが、確かに
どの街でもたくさんのスズキ車を見かけた。
http://cars.tatamotors.com/index.aspx
さてアグラまでは途中休憩を挟んで約5時間。
今日はマハトマガンジーの誕生日を祝う国民の休日のおかげで、多くの
インド人がピクニックがてらアグラを目指すため車が多いのだそうだ。
ニューデリーからアグラを2時間でつなぐ特急電車があるのだが、時間が
朝早く夜遅いのと、大人気でチケットが三週間前から予約がいっぱいだそう
で今回は車にした。正直、たくさんの人が溢れる公共エリアはテロに狙われ
る危険性も高い。実際インドに入る前数週間に大きな爆弾テロが頻発してい
たし入国後も毎日どこかで爆弾テロが起きている。
東京でいえば新宿のど真ん中のような、コンノートプレースという中心地
で、しかもたくさんの人が集まる夕方に爆発が起きている。
【ニューデリー13日】
13日夜、インドの首都ニューデリーの繁華街3カ所で爆弾による爆発が
5回前後、短時間に相次いで発生し少なくとも18人が死亡 70人以上が負傷
した。
普通に考えても、世界遺産で、インド最大の集客を誇るタージ・マハルは
もっともテロのターゲットになりやすいのである。
渡航前に調べてみるとテロの具体的な脅威があるとして、警察当局が周辺
の警備を強化しているという報道もネットに数件転がっていた。
しかし、インドに来てタージ・マハルを見ないわけにはいかない。
途中思いっきり観光客を相手にした法外な価格の土産品をずらりと並べた
ドライブインでトイレを借りたあと、予定通り5時間後にアグラへ到着。
まっすぐタージマハルを目指す。
正面玄関までの小路はリキシャに乗り換え進む。
ゴミゴミとした小路の両サイドには日本と同様お土産屋が連なっていて
シツコイ客引きを振り払う。ゲートの前でカメラ以外の荷物を預ける。
残念なことにこれが唯一のセキュリティー対策だ。この程度で防げるはずは
ない。入場券を買うとチケットと別にミネラルウォーターと靴に被せる
ネットをもらった。
ゲートをくぐると広大な庭園が広がり、その先にもうひとつゲートが見え
る。もの凄い観光客の数だが、広大な敷地がそれを感じさせない。
2つ目のゲートの手間に立つと、遠くに白亜の宮殿が小さく見えた。
よくガイドブックで見る光景だ。ひんやりとした空気のゲートを越え前に
進む。目の前に宮殿が迫ってくる。ちなみにこの建物はお墓なそうだが。
カメラを構えるが、対象がでか過ぎる上に、建物が白いため太陽の光が
反射して上手く色がでない。考えてみるとデジカメがもっとも苦手とする
状況なのだ。
ジリジリと暑いインドの太陽のおかげで大粒の汗が肌から流れる。
建物に近づくたびに、その大きさに圧倒される。人間が作ったものでデカ
イ建物は万里の長城しかりピラミッドしかりたくさんあるが、デカイ上に
これほど綺麗で保存状態のよい歴史的建造物は少ないのではないか?
人間の可能性は凄い。なんでも出来るような勇気が充満してくる。
タージ・マハルを概要でいうと下記のようになる。
建設当時、ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが、国が傾くほどの
資金と人力をペルシャやアラブ、果てはヨーロッパから2万人もの職人を集
め22年の歳月をかけて建造させた総大理石造の墓廟建築。
1632年着工、1653年竣工。1983年にユネスコの世界遺産に登録。
それにしても写真が駄目だ。構図はどこかで見たことのあるものだし
絵にならず不満足だ。何か対照となる要素が欲しい。
夕焼け時期を狙えば面白いのかも知れないが・・・
今回は日帰りなので無理。
さて今回の旅のベストショットがアグラで撮れた。
休日にしかオープンしない遊園地にある人力の観覧車に群がる子供と
それを廻す男性のコントラスト。動きと構図そして対象物の面白さが
中々よいと自分では思っている。
2000枚撮影して一枚撮れた奇跡の一枚だ。
機会があれば何かのコンテストに出品したいと思う。
(感想をメールで頂いた方にはメールで添付しますね itm@itm.ne.jp)
二時間ほどタージマハルを観光し、アーグラ城から望むタージマハルを
撮影し、その後5時間掛けてデリーへ戻った。
ホテルでシャワーを浴びてコンノートプレースHブロックにあるモダン
レストランVEDAに向かう。このレストラン、真っ赤を基調とした照明に
高い天井にとこだわった家具と内装、インド料理をベースにアレンジを効か
せた数々のメニュ。まるで六本木かと思うほどお洒落で驚いた。
新しいインドを感じた。価格は少し高め。