088-アトピー性皮膚炎マーケット商品開発について

アトピー性皮膚炎マーケット商品開発。

自分も小学校5年生くらいまで、季節の変わり目になると
肘とか膝の裏側がかなり酷い時期があって、薄着になるのが億劫
だった・・・水着とか、半そでとかね。

僕の場合は、
おじいちゃんの家の井戸のまわりに、自生してた「どくだみ」
を陰干し後、土瓶で長時間煮出した本物の「自家製どくだみ茶」
でなおったんですが。

いまだに、この手の商品開発にはどうしても敏感なんですね。

というよりはっきり言って、安易な商品開発が多いのに
腹が立ちます。

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一番多いのが、

「効果があるから売価は高くていいだろう」的
考え方で併せて

「高く設定したほうが効果がありそうだろう」
なんて考え方はさらに最悪です。

ただ「儲ければいい」という考え方が気に入りません。

原価が安いとか高いは気にしてません。
企画にかける時間も、他と比べてどうかという議論を
するつもりはありません。

ただし「思い」が大切だと考えます。

「ちゃんと治って欲しい」
「喜んでもらいたい」
「本物を知って欲しい」

「儲かりたい」だけでは駄目です。

バランスが悪すぎます。

しかし世の中「儲かる」に集中する人が一攫千金してしまう事が
往々にしてよくありますが・・・・長続きするものでもなく。

また次の戦略等が脆弱なくせに、経営者が散財放蕩するケースが
多く最後は結局、ジリ貧な企業が多いのではないでしょうか?

所詮一発屋です。

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では企画する場合のポイントを整理してみましょう。

■お客様は誰なのか?
■誰に情報を発信するのか?

ただ「アトピーの人」と言うターゲッティングでは甘すぎます。

コアターゲットを明確に属性を書きだしましょう。

そして、その市場サイズは、新製品を開発できる規模かソロバン
を弾いてみましょう。何人程度で何個くらい販売可能なのか?

それが終わったら次に、

そのターゲットに向かって広告できる媒体
(雑誌なら雑誌の種類・新聞折込ならセグメント方法)が
存在していて、無駄なく訴求出来るかを検討しましょう。

ターゲットは明確になっても、効率よく「ご案内」することが
出来なければ、「絵に描いたもち」で実行が出来ません。

また本人については、
アトピーのレベル・年数・改善した時にやってみたい事の具体的
行動(温泉旅行・結婚・転職)を、面談の形で、時間をかけて
丁寧に聞き出しましょう。広告作りに必要です。

アンケートなんかで簡単に引き出せるものではありません。

文章でコンパクトにまとめるのは、能力が要求されるものです。
アンケートに書かれたものの10倍または全然違う意識を持ってる
場合が多く見受けられます。

お客様の本当の問題・夢・を見抜く、または引き出すには、
お客様がどう感じるか、どう考えているかを相手の立場になって
みなければ当然理解することは難しく、それが出来なければ、
この手の商品開発は失敗におわるでしょう。

またアトピー性皮膚炎の対象が子供の場合、購入の意思決定は、
親という場合がよく見受けられます。

このように実際、広告する対象が本人なのか?親なのか?では
価格もパッケージデザインも訴求の内容も表現も違います。

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■まとめ

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1-現在使っている製品をリサーチする。
(メーカー・商品・価格・成分・購入場所・購入者)

2-ターゲットがハッキリしたら、相手の気持ちになって
 対象者に聞き取り調査を行う。

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大事なのは、「開発者としての資格」。

自分で実体験が無い事をそれは多分「こうだろう」なんて
安易に思わないと言う事でしょうか。

アトピーだから高い石鹸を買うだろう。なんて最悪です。

ヒアリングをしてみると、
一番売れてる石鹸は「シャボン玉石鹸」一個140円です。
http://www.shabon.com/

「高い石鹸」なんて使っていないんです。

小学校入学前からアトピーを患ってる人は、
思春期から20代まで、様々な商品やサービスに手を出して、
悪徳な商品や会社にやられてる訳です。

ですから当然成分や配合比率や製造方法や競合商品にも、とても
詳しく、手強い消費者なんです。

ブームや表面のデザインには、左右されない優秀な消費者ですか
ら開発企画者・経営者はシビアな商品開発に気をつけましょう。

  2002年06月03日   岡崎 太郎