096-販売する側の意識

お昼一番から九州でも最大級の冠婚葬祭大手さんとミーティング
お相手は、研究室の所長のSさん。業務は新規開発事業の責任者
だそうで、とても頭の柔らかい事が伺える魅力的な方です。

こちらの会社は、240万名約60万世帯年商230億円の互助会を
運営されてて、業界のパイオニア的存在だそうで、社長は業界の
発展のために設立された社団法人の初代会長に当時37歳で就任さ
れたほど。

創業36年で従業員1150人・全国6箇所で結婚式場・葬儀場・
ホテル事業を展開されています。

現在は、お仏壇のH社やリフォーム業者との提携を行って相乗効
果に取り組んでいたり様々な事をされています。

ミーティングの内容は、この60万世帯の会員さんに向けての
季刊会員誌をリニューアルして、通販による直接販売を行えない
かの企画と、会員の新規獲得のための、プロモーション方法につ
いて・・・・・・

会員のDBはしっかりコンピューターで管理されているとの事な
ので、顧客の属性をしっかりリサーチして、媒体の制作ができれ
ば効果の高い媒体制作が可能かな?と考えています。

通販的なアプローチを上手に使って、確実に販売実績をあげる。
そんな戦略を話していたら・・・・・・・

予定の倍の二時間も話しちゃいました。

ぜひお仕事していきたいですね。

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販売する側の意識について

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まず日本人はどこかに、ものを販売する事はイケナイ事だとなぜ
か思っているようです。

なのでセールスマンと聞くと、よいイメージが浮かびません。

「やり手のセールスマン」と聞けば、
「断っても断っても・押しが強い」
「抜け目の無いキレル奴だ」なんて連想しがちです。

また高額な商品であればあるほどその傾向が強いようです。
(自分の収入と照らしたり・自分の価値観に照らしたり)

つまり、何がよい商品なのか?

この販売価格適正なのか?

お客様にとってなにが有益なのか?

お客様は欲しがっているのか?

このような良い悪いの問題は、
対極する物の見方が変れば、双方正しかったり、良いと悪いがあ
っさり逆転してしまったり・・・・

なかなか答えの出にくい問題です。。

例えば
■原価が安すぎるから、この商品は粗悪だ。

仕入れが安いそれだけの理由では決め付けられませんよね。
同業他社と同品質の商品を、圧倒的な企業努力でコストダウン
したかも知れないわけですから。

■原価率が高く自社の利益はギリギリで会社を運営している。

高いコストだから当社の商品は良いなんてなんの理由や証明にも
なりません。もっと出来る限りの企業努力を行うべきです。
ましてお客様には原価がわからないからです。

もしギリギリの努力を行い、あわせて販売価格もディスカウント
することが、お客様にとってよいことなのでしょうか?
人間安く買ったものはついつい大事にしないものです。

また努力して安く販売できるようにしたのに、お客様からは
なんとなく生地が薄くなったとか?色が落ちやすくなった?
など勝手なイメージが先行してしまったり・・・・

決して何でもかんでも、ディスカウントすれば言い訳ではないの
です。

例えば、ネクタイやスーツがそうです。
僕は100円のネクタイはあんまりしたいと思いません。
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お客様がものを買いたいと思っているのに、自分の価値観で
売れないとか売りたくないなんて考える事はナンセンスです。

欲しい・買おうと思って来店いただいてるお客様に失礼です。
きちんと背中を押してあげましょう。

そして買わなかったことを後悔させないようにしましょう。

買いたいと思ってお店に行って、在庫がなくて手に入れられなか
った時って、なにか不完全燃焼でしょ。

また買おうかどうか迷って迷って結局買わずに店を出て、
自宅に帰る途中で後悔して、やっぱり買おうと店に戻ったら
もうその商品は売り切れてたとか?

このように、セールスしたから良いとか・・・悪いなんて
お客様の心の中をのぞかないとわからないわけです。

しかし、たった数分の接客や電話応対で、お客様を分析・判断す
るのは不可能です。

大切なことは、断っているお客様に食い下がったり、脅したり、
嘘を言ったり、ではなく。

さらっと購入案内を行うことです。それも究極のトークで・・・

購入を迷っているお客様・買いたくないと思っているお客様に、
気付かれていない新しい視点を教えたり・情報をお伝えして、
正当に評価いただく。

そうして商品を欲しくなっていただく情報提供を心がける。

このように考えてみませんか?


顧客への還元も大切ですが、ただ商品のプライスを単純に下げる
のは安易じゃないですか?ただの安売り屋さんですか?

また反対にあんまり度を越した、原価率でボロ儲けというのも
如何かとは思うのですが(笑)

  2002年06月25日   岡崎 太郎